テカポは星を見るには最適なところと知られていますが、冬の期間がより一層その星を見るにはいい時期になります。NZの冬である6月25日、26日にテカポで肉眼でも見られた星を紹介します。
テカポで6月の新月の夜と早朝に良き羊飼いの教会の周りでの星空撮影
晴天の日が多くて、町の明かりなどの人工的な明かりが少ないテカポでも夜の時間が長くなって、気温が下がりより一層空気が澄んでくる冬の夜の方が星を見るにはいい時期となる訳ですが、6月から8月ぐらいまでがその時期にあたるでしょう。
そのうちの月の明かりがない新月の6月25日の夜と6月26日の朝にテカポで星を見るチャンスがありました。
6月25日の新月の夜、PM20時45分ぐらいで良き羊飼いの教会を手前に東方向を見た夜空です。
この時期はミルキーウェイ;天の川がこのような角度で見られ、頭上までつながっています。
この様子を多くのカメラマンが写真を撮りに夜遅くまで訪れます。
この時期の南十字星は星が見られ始める時間にはほぼ頭上にあります。
だから、良き羊飼いの教会を手前にした写真は撮ることはこの時間帯(この写真はPM21時に撮りました。)では無理です。
この写真は南の方向を見上げているのですが、南十字星ではない一般的にニセ十字と日本では紹介されている星が映っています。
そして教会の屋根の右側に光り輝く星がカノープスです。
日本ではなかなか見るのは難しいカノープスはNZだと一年中見ることができますがやはりテカポの冬の方が見つけやすいでしょう。
そしてNZの冬に見られる星で一番重要なのはマタリキ;Matarikiとマオリ語で呼ばれる(日本語では昴)星となります。
5月ぐらいから夜明け前の東北方向に見え始めるこのプレアデス星団(M45)はNZにとっての新年を迎える星にもなります。
マオリにとっての新年の日はこのマタリキが見え始める5月以降の最初の新月の日となります。
2017年のこのマタリキの日が6月25日だったのですが、その次の日の26日の朝にテカポでマタリキを写真に撮ったのが以下の2枚です。
マタリキは夜明け前、東北の方向に上ってくるのですが、テカポではこのように手前に良き羊飼いの教会、そのバックの山並みのすぐ上あたりに見つけることができます。
この日の朝は快晴の夜で冷え込みもひどい朝だったので、この朝6時半ぐらいでは周りは満天の星空が見られます。
この時期の日の出はAM08:10ぐらいなのですが、AM6時半ぐらいでも東の空が明るくなり始めています。
この後1時間ぐらいするとさすがに夜明けの明かりでマタリキも見つけるには難しくなります。
このまだ暗い6時半の時間でも私は肉眼ではその位置は見つけることができませんでした。
双眼鏡を使えば見つけることができるかもしれません。この写真はアプリの星座表を頼りに位置を確認して撮影してます。
光り輝く星は金星です。その下あたり、山並みのすぐ上あたりに星がまとまっているのがマタリキ、昴、プレアデス星団です。
この日の朝はアメリカズカップのTV放映(AM06:30から)があったので撮った画像をしっかり確認することなくホテルに戻ったため、露出時間が20秒では長すぎたようで、星が流れていますが、教会とマタリキがこのような位置関係で写真に撮れることが分かったのでよかったです。
クイーンズタウンの町の周辺では北から北東方向には山並みが迫っているのでこのようなマタリキの姿を見つけるには難しいところになります。