NZの星空を一眼レフのカメラではなくてスマートフォンで撮ってみました。意外と簡単に、そしてしっかりと南十字星を含めてたくさんの星をテカポ、マウントクック、そしてクイーンズタウンで撮ることができたのでその撮影手順や注意事項などをシェアします。
Galaxy A54 でテカポ、マウントクック、クイーンズタウンの星空を撮影してみたら簡単だった。
手持ちのスマホ;Galaxy A54 でNZの星空を撮影する為の設定
私が持っているスマートフォンは
2023年購入のGalaxy A54 というミドルスペッククラスのスマートフォン
ですが、星空撮影には十分使えるカメラが装備されています。
そのカメラを星空撮影の為に設定を少し変更させます。
Galaxy A54には星空撮影には必要な
ISO感度やシャッタースピードを変えることが出来る
プロモード(PRO)という設定モードがあります。
Samsungのプロモードでの撮影設定についてのオフィシャル日本語サイトぺージはこちら
このプロモードでの星空撮影は
iPhone ならナイトモードで撮影するのと同等になるでしょう。
(iPhone11シリーズ以降に搭載されている)
Apple のナイトモードでの撮影方法を解説したAppleサポートページはこちら
1.
Galaxy のカメラアプリを開き、
ポートレート 写真 動画 その他 と並ぶボタンのうち”その他”をタップ
その他のモード選択肢の中から”プロ”をタップしてプロモードに入る。

適したプロモード設定
2.
Galaxy A54のプロモードでは
ISO感度がISO3600まで
シャッタースピードは最大10秒まで選べる。
F値は被写体によって自動的に変更されるけど
なんと
メイン広角カメラのF値は1.8
超広角カメラのF値が2.2で
センサーサイズが大型なので暗闇の撮影には最適なカメラが搭載されています。
また、
フォーカスを手動、又は自動のどちらか、
ホワイトバランスも手動、自動のどちらかを選べるけど
どちらも自動にして変更はせず、Galaxyさんにお任せで撮っています。

でのISO感度変更
3.
ISO感度はどこで星空撮影するにもISO3600、
シャッタースピードは基本10秒で、
クイーンズタウンなどの町の街灯の明かりがあるようなら
8秒から4秒ぐらいまで落として撮影しました。

でのシャッタースピード変更
三脚はやっぱり必要だったけど卓上スマホ用三脚は役に立たなかった
星空撮影で最も気になるのが手振れになるでしょう。
さすがに最近のスマートフォンでの手振れ補正も進化していて
Galaxy A54 でもナイトモードにして手持ち夜景撮影をしても
十分きれいなイメージが撮れるようだけど
小さな星を撮るのはやはりスマホを三脚に固定して撮影するほうがいいでしょう。
スマートフォン用の卓上三脚とスマホ用ホルダーを使ってみた
旅行中にはかさばらなくて、軽量だから持ち歩くにもさほど邪魔にならない
卓上三脚や自撮り棒などは
星空撮影には向かない、役に立たないことが今回改めて分かりました。

卓上三脚とホルダー

取り付け地面に設置
結局私は
普段一眼レフカメラに使っている三脚にスマホ用のホルダーを取り付けることで解決させました。
NZに旅行でやって来て星空をスマホで撮ろうと考えている方は
是非三脚は、
せめて腰のあたりぐらいまで伸ばせるもの、
軽い素材のほうが持ち運びにはいいけど、安定性が高まるスマホより重いもの、
スマホホルダーは雲台部分が向きや角度を自由に変えられるもの、
を選んで持参してくることをお勧めします。
テカポ、マウントクック、クイーンズタウンの2月の星空をスマートフォンで撮影した場所と日時
マウントクックの星空をスマホ+卓上スマホ三脚で撮影
マウントクックのハーミテージホテルに泊まった1月29日に
オリオン座が北の方角にPM23時ぐらいから見えてくることを
星座アプリのStar Walk 2で事前に確認。
1月、2月のNZ南島は日の入り時間が遅くて(PM2130~PM21:10ぐらい)
星が見え始めるのはPM22時30分以降になる。

オリオン座が見れる方角、時間を調べる
マウントクックの姿は夕闇が広がる時間になるとさすがにその山肌は見えなくなるけど
Galaxy A54 のプロモードでISO3600、シャッタースピード10秒の設定で撮影してみると
マウントクックの姿が浮かび上がり、
その左上にはオリオン座もしっかりと映っています。

1月29日PM23時20分にGalaxy A54にて撮影
NZの夜空に見れる星座の代表格が南十字星;サザンクロス。
その南十字星は1月、2月の日の入り後、星が瞬き始める時間帯には
南からやや東寄りの
水平線から35度ぐらい上の方角に
十字架が左横からやや斜め下に向いているような感じで4つの星を確認することができます。

南の夜空、少し見上げる角度に見れることを確認
ハーミテージホテルから南の方角には高い山肌があって
南十字星はホテルの部屋からは見上げることはできないけど、
正面玄関を出て、ビジターセンターへと向かう遊歩道まで来ると
南十字星も見つかります。
下の写真は
卓上三脚に取り付けたスマホで撮ってます。
だから遊歩道の地面に三脚を置いて撮影しました。
この日1月29日は満月から3日後の夜で
その月がPM22時55分には東の山の裏から昇ってきているので
日の入り後1時間半ぐらいたった時間に
前述の設定で撮っていますが、空がかなり明るく映ってます。
この後の時間帯は月明りで
南十字星を始め他の星もほとんど肉眼では見られなくなりました。

南十字星をGalaxy A54で撮影
クイーンズタウンの町の中からでもスマホで撮影したらしっかり南十字星が撮れた
クイーンズタウンの町はさすがに街の明かりがたくさんあるけど
町自体はワカティプ湖に面していて、その方角が南になります。
だからクイーンズタウンの町の中からでも一年中夜になってから
人工的な明かりが全くない湖の方角の夜空を見上げれば
南十字星は簡単に見つけることが出来ます。
また、南十字星は二つの一等星を含む4つの星からなります。
だから多少町の明かりがあっても、薄曇りの夜でも、日暮れ直後の時間帯でも
見つけやすい星座です。
また、南十字星は天の川の中にあります。
だから、マウントクックやテカポなどの人工的な明かりが無いところでは
無数の星の中に紛れてしまってどの星が南十字星かが分かりにくくなります。
2月8日のPM22時50分に
クイーンズタウンの町のど真ん中になる蒸気船が発着する波止場から
街の明かりで夜空も明るいのでシャッタースピードは8秒に抑えて
南の方角になる湖の上を撮ってみると
しっかりと南十字星とその右下に南十字星を見つけるときの指示星である
ケンタウルス座のα星とβ星もすっきりと撮ることが出来ました。
肉眼でもこれらの星はクイーンズタウンの町の中でも見つけることが出来ます。

シャッタースピードは8秒でも十分,
テカポで良き羊飼いの教会を前景にして南十字星とオリオン座をスマホで撮影
テカポの良き羊飼いの教会を手前にして
南南東の空に上がる南十字星とうっすらと天の川も写る写真を
新月の一日前になる2月9日の夜、
日の入りからおよそ2時間後のPM23時過ぎに撮ることが出来ました。
ちなみにこのイメージ(上記のイメージ共に)はサイズを縮小した以外の
レタッチは一切していません。
プロモードの設定は
ISO 3600
シャッタースピード 10秒
フォーカス 自動
ホワイトバランス 自動
また、セルフタイマーは2秒にしてシャッターボタンは押しています。

天の川の中の南十字星。
Galaxy A54で撮影
また、
同時刻に教会の東側から北西の空に見られる星空も撮影しました。
この教会の東側は駐車場があり、この教会に訪れる車が途切れることなく行き交うので
どうしても車のヘッドライトがカメラを開放している10秒の間に割り込んでくるので
真っ暗闇の中の星空をとらえるのは難しいのですが、それでも
教会の上にオリオン座が写っているのが分かってもらえるでしょう。

2月9日PM23時20分でも
たくさんの観光客でいっぱい
この日は24年度の旧正月の前日の夜ということもあって
良き羊飼いの教会の周りはいつにも増して
家族連れをたくさん含む中国からの観光客でごった返していました。
スマホで撮影している人がたくさんいたのですが、そのほとんどの人がやはり
三脚などは持ってきていなくて、スマホを固定できる教会の周りに張られた
鉄筋の柵の上に何とかスマホを据えようとしているため
柵の辺りは隙間が見つからないほど込み合った状況になってました。
このテカポの良き羊飼いの教会で星空写真を撮りにやって来る方は
三脚は絶対に持ってきた方が良いですよ。
テカポ、クイーンズタウン、マウントクックで星空撮影の為の旅行を計画するのに役立つサイト、過去ブログ
テカポへ星空観賞、星空撮影の為の旅行計画に役立つNZブリーズのテカポへの観光ツアーの作り方ページ
テカポ、マウントクックへクライストチャーチ空港から格安レンタカーで行く
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